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川上 憲太郎 著

トップ  >  カウンセラーとは  >  O君のお母さんの手紙

「ネパールに 行ってくるね。」

「誰と行くの?」

「息子と」

「えっ、息子さんと? 何歳?」

「20歳」

「えっ、20歳?」




 自分では 気が付きませんでしたが 他人から見ると20歳の男の子が母親と


一緒に旅行するのは 特別な事のように思われたようです。ネパールの旅の


お話をお聞きした時は 最初、息子ひとりで行かせるつもりでした。海外の方へ


出てみたいといっていた丁度その時でしたので いい機会だと思いました。た


だ面識のない方々との息子の初めての海外旅行に主人と私は一人で行かせ


ていいものか、息子の性格等を考えると悩みました。そしてよくよく夫婦で話し


合った末、私も参加させて頂くことにしました。



 いよいよ私と息子の待ちに待ったネパールの旅が始まりました。私は勿論、


息子もネパールをとても気に入った様子で積極的に意欲的に訪問、2日目に


私達は学校訪問に出かけました。心から喜んで私達を出迎えてくれた子供達


の目はキラキラと輝いて、それはそれは心引かれるものが有りました。一緒に


踊ろうと子供達に誘われるまま私達は踊りました。踊っている時の息子の姿、


笑顔は本当に素敵で、子供達と同じ表情をしていました。子供達と一つになっ


ていました。帰る時、何時までも、何時までも、子供達は私達を見送ってくれま


した。




 順調に旅を続けていた5日目の夜中、息子は熱を出してしまいダウン、一日


中、ホテルで過ごす事にしました。その日の夜、食欲が無いと言う息子を置い


て、私は皆さんと食事に出かけました。そこで皆さんから、「ずっとあなたの様


子を見ているけど、過保護すぎる、今のままだと死ねないよ」と言われました。


ショックでした。私達親子はうまくいっているのに、なぜ、私はネパールに何し


に来たんだろう。思わず涙を流していました。




 息子は中学校へ一週間ほどしか行っておりません。3ヵ月ほど家にこもった


後、学校からの紹介で教育センターに通い、無事中学校を卒業しました。その


後、アルバイトを続けているうちに、大検を受ける気持ちになり、今年の夏、見


事、一回で合格し、大学受験の資格を手に入れました。息子が学校を拒否し


てから7年間、さまざまな事が有りました。何時の間にか、息子の事ばかり考


えている日々に、すっかり過保護になっていたのではと、「死ねないよ」と言わ


れてから、くやしくて、つらくて、旅行の間ずっとあれこれ考えている中で気が


付きました。


 他人に私達親子の事がなぜ分かるのかと思いましたが、他人だから分か


る、見えることが有るのだなと思いました。このままだと息子をダメにしてしま


う、もう離れよう、息子に何があっても起こっても任せよう、もう20歳だもの、こ


の旅を機に不思議なことに、私の気持ちの変化が息子に通じたのか、もともと


優しい息子ですが、より一層私をかばってくれ、優しくしてくれました。ネパー


ルは貧困の国。色々と数多くの問題を抱えているとのことです。でも、私は今


のネパールの総てが大好きです。


きっと、学校を拒否した時、ネパールを訪れて、エベレストの山々を望み、子


供達を見ていたら、私達は悩むことはなかったと思います。ずっと、ずっと、楽


に過ごせたと思います。最初で最後であろう息子との旅は、とっても素晴らし


い良い思い出となりました。私の一番の宝物です。「一緒に行ってくれてありが


とう」って心の中で息子に言っています。」


 


 




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